レース展望
多摩川巧者決定戦!第18回澤乃井カップ
- 3
- 23木
- 24金
- 25土
- 26日
- 27月

重野哲之と大池佑来が主力も上位拮抗の伯仲シリーズ
主な出場選手
- 新美恵一3331(愛知)
- 鈴木博3412(埼玉)
- 山本英志3888(東京)
- 重野哲之3995(静岡)
- 石塚久也4144(埼玉)
- 大池佑来4468(東京)
- 山田亮太4644(東京)
- 和田拓也4794(兵庫)
重野哲之
3995 (静岡)

調子をつかんだ時の破壊力は抜群
主力メンバーの実力が接近する今節は誰をピックアップするかはかなり難しい。それでもコースを問わず豪快なレースをする重野哲之を推したい。節により好調時と不調時でややムラはあるが、いったんリズムをつかんでしまえばピンを並べ打つのが重野の魅力。モーターの調整にも長けていて、どんなモーターを引き当ててもワンランクかツーランクは上向かせることが多く、素性のいいモーターなら間違いなく上位の足に仕立てる。唯一のSG優勝は11年戸田の東日本復興支援競走。その時も完璧にモーターを仕上げてのインから圧勝劇だった。最近は記念を走るケースが少ないが、一般戦を走らせれば常に優勝候補として名前が挙がる。出走回数10走未満の選手を除けば、今節出場の選手で最も今期適用勝率が高いのはこの重野で6.70。多摩川では11年が最後の優勝だが、20年と21年にそれぞれ優勝戦2着がある。
新美恵一
3331 (愛知)

昭和から愛知の看板を背負う古豪
SGの優勝こそないもののG1制覇は10回を誇る。87年11月のデビュー節に水神祭を達成し、5年後には尼崎の新鋭王座決定戦でG1初V、同年の年末には住之江グランプリで優出も果たすなど、早くから注目された。池田浩二が台頭するまでは愛知の中核として支部をリードしてきた。マスターズ世代になって久しいがその巧さばきは健在。前期まではA2級を3期続けてきたが、1月から適用の今期はA1級に復帰と本来のリズムを取り戻している。逃げ、差し、まくりと決まり手は多彩で、常に展開に応じてベストのハンドルを入れてくる。特に注目すべきはスタートで先手を取ったときのまくり。現代風の外から外を回り、出口で相手を引き波に入れるのではなく、スリット通過後に絞っていき、1Mまでにたたくのだから内にいる艇は立て直せない。インを完全につぶす絞りまくりが見られるのは、昭和時代からのファンからすれば懐かしく、うれしいものだろう。
大池佑来
4468 (東京)

スリットで先手奪えば迷いなしの全速
今節は東京支部から参戦しているA1級の選手は山本英志、大池佑来、山田亮太の3人。その中でも近況の活躍が目覚ましいのは大池。期が替わった昨年11月に桐生と津の連続優勝を含め、2月の関東地区選までコンスタントに8回の優出。来期に適用される勝率は3月8日時点で7点台半ばをマークしていて、8年前に残した7.26の自身最高勝率を大幅に上回りそうなペースだ。決まり手はやはり逃げが多いが、まくり勝ちの比率もかなり高い。器用に立ち回るレースよりも、パンチの利いた豪快な運びが持ち味だけに、インとカドのときは素直にアタマで狙いたい。大池といえば江戸川での活躍(周年含めV7)が目立つが、もちろん多摩川との相性も悪くなく当地はV3。18年5月を最後に優勝から遠ざかってはいるが、最近は3節連続で優勝戦に乗っている。近況の好リズムに加えて地の利の後押しもあり、強烈な全速戦で遠征勢を翻弄(ほんろう)する。