第9回ホットマンカップ
- 6
- 24土
- 25日
- 26月
- 27火
- 28水
実力接近の混戦も近況の勢いなら中田竜太がリード
主な出場選手
- 岸恵子3674(徳島)
- 平田さやか4286(東京)
- 中村尊4090(埼玉)
- 松田祐季4391(福井)
- 和田兼輔4446(兵庫)
- 中田竜太4547(埼玉)
- 中村晃朋4739(香川)
- 石丸海渡4772(香川)

中田竜太
4547 (埼玉)
平和島周年Vからさらなる加速
2024年のクラシックの開催地が戸田に決定した時、中田竜太はその大会に出場することを当面の目標に定めた。出場の権利を獲得するためにはG2以上のレースを勝つか、一般戦で数多く優勝すること。しかし、今年の優勝回数は思ったようには伸びず、GWまでに優勝できたのは2月の戸田一般戦1回だけ。それでも5月の平和島周年では久々に記念Vのチャンスが巡ってきた。主役と目された選手が苦戦する混戦の中で、中田は確実にポイントを重ねて予選を2位タイで通過し、準優もインから危なげなく押し切った。優勝戦は2号艇での乗艇で、インからトップスタートを決めて押し切りを図った上條暢嵩の懐を鋭く差して約5年ぶりのG1制覇。うれしさよりも「ホッとした」というのが偽らざる胸の内だったろう。目標達成の重圧から解き放たれ、今後は肩の力を抜いてレースができる。獲得賞金も年末のグランプリを狙える位置(6月9日現在27位)につけている。

石丸海渡
4772 (香川)
全速戦の連打でシリーズを盛り上げる
昭和の時代に選手を養成していたのは現在の九州ではなく、富士五湖にあった本栖研修所。その当時の教官からあった基本の教えが興味深い。「スタートした後に左側に艇がいなければそのまま左にハンドルを切れ」と。スリットでのぞけばまくって行くように教えていた。当時は『まくり屋』と呼ばれる選手が数多く存在し、彼らは出足よりも伸びを重視してモーターを仕上げ、のぞけば斜めに締めていき、内をたたいて波乱を呼んだ。現在ではモーターの性能や選手のスタート技術の向上からスリットは横一線にそろうことが多く、まくりを主戦法とする選手は激減。誰もが自在派でなければ稼げなくなった。石丸海渡はそんな中で握りマイを主戦法とする数少ない個性派。『水上の格闘技』を地でいく選手だ。内の艇に反発されての大敗もあるが、調子さえつかんでしまえばピンを並べ打つ。石丸が伸び型のモーターを引き当てたなら、必ずシリーズを面白くしてくれる。

平田さやか
4286 (東京)
ダッシュ水域から目の覚める高配当演出
地元から参戦のA1級の選手は不在で、誰をピックアップするかだが、意外性という点で推していきたいのは平田さやか。5月の徳山オールレディースで達成した通算3回目の優勝は大外から差して、3連単6-2-1はなんと17万円台の超大穴だった。ちなみに初優勝だった19年12月の徳山クイーンズクライマックスシリーズ戦は5号艇、昨年2月の戸田ヴィーナスシリーズは4号艇での優勝で、いずれもダッシュ戦からの万穴決着。コースが遠くても常に舟券の対象として押さえておきたい。逆に好枠時に敗れてしまうこともあるが、それもまた平田の個性。枠に関係なく穴党の目を引く選手だ。04年のデビュー戦こそ平和島だったが、水神祭、初優出、さらにはG1初出場と多摩川では思い出となるレースが多かった。主力メンバーの実力が拮抗している今節なら、地の利を生かし見せ場以上の活躍に期待できる。