第60回サンケイスポーツ賞
- 5
- 20土
- 21日
- 22月
- 23火
- 24水
主力勢は紙一重の争い 市川哲也は当地でSG完全Vの実績
主な出場選手
- 市川哲也3499(広島)
- 河村了4308(愛知)
- 桑原将光4318(東京)
- 田中和也4357(大阪)
- 坂元浩仁4409(愛知)
- 水摩敦4413(福岡)
- 小野達哉4653(大阪)

市川哲也
3499 (広島)
思い出の水面であの快走劇を再び!
主力メンバーの実力が接近している今節、誰をピックアップするかは迷うところ。実績に関してはこの市川が断然抜けている。すでに50代半ばの年齢になっても末永くA1級を維持し、西島義則とともに広島支部の看板として君臨してきた。SG優勝は4回、G1優勝は19回を数え、昨年には通算2500勝も達成している。市川の武器はやはり安定して速いスタート。センターでの勝ちパターンはまくり勝ちがかなり多い。さすがにアウトの時はまくりの比率は減るが、それでもスリットでのぞけばそのまま内をたたきにかかる。多摩川は01年のSGメモリアルで7戦全勝のパーフェクトVを飾った思い出の水面で、その時も5コースに引いてのまくり圧勝。思い起こせば初めてSGを制した97年の尼崎グラチャンもオール2連対でのVだった。いったん調子さえつかんでしまえば、そのままノンストップで突っ走るタイプだ。

田中和也
4357 (大阪)
一般戦を走れば常にV候補の一角
05年11月デビューの97期生。妻は同期の原田佑実。田中は養成所でのリーグ戦勝率トップで、修了記念競走も優勝。デビュー節の住之江では5走目に水神祭を挙げて準優に進出。デビュー戦での初優出は達成できなかったが、養成所での活躍がフロックではないことを証明してみせた。層の厚い大阪支部では記念に出場する機会は少なかったが、21年には自力でクラシック、ダービーの出場権を得て、昨年は常滑周年でG1初優出をするなど少しずつだが確実に力をつけている。昨年は一般戦ながら優勝3回、準優勝も3回あった。今年は3月の鳴門で準優勝、続く大村で優勝と高値安定の成績を残している。もちろんイン戦もそつなくこなすが、コースに左右されずに安定して着をまとめるのが田中の強み。5コースまでなら常に券の対象から外せない。多摩川は近況5節で2回の優勝と水面相性もいい。

桑原将光
4318 (東京)
G1レーサーを父に持つサラブレッド
父はG1V6の桑原淳一さん。その息子の将光選手は、どんなに忙しくても、不利な展開で大敗したような後でも、丁寧に取材に対応してくれるナイスガイ。このあたりは淳一さんの性格を継承しているようだ。柔か剛か、レーススタイルを問えば間違いなく柔の方。多少のぞいた場合でも積極的に握っていくことは少なく、内の動きを見てのまくり差しや差しに構えるケースが多く見られる。来期を含めると19期連続でA級を維持しているものの、A1級を経験したのは1回だけ。優しい性格が影響しているのかもしれないが、ターンはしっかりしているので、もう少し積極性があればさらに上をめざせるはず。過去6回の優勝のうち東京3場では江戸川のVが4回もある。多摩川は過去に3回の優出があるが優勝はまだ。それでも昨年は3節走ってすべて準優に乗るなど安定した成績を残している。今節は東京支部の、地元大将格として踏ん張りたい。