第58回東京スポーツ賞
- 5
- 7日
- 8月
- 9火
- 10水
- 11木
実力接近の伯仲シリーズ 近況上昇線を描く吉田裕平に注目
主な出場選手
- 村田修次3826(東京)
- 平田忠則3898(福岡)
- 黒崎竜也3931(三重)
- 東本勝利4066(三重)
- 吉村正明4108(山口)
- 岡祐臣4261(三重)
- 森永隆4703(山口)
- 吉田裕平4914(愛知)

吉田裕平
4914 (愛知)
G1覇者を父に持つサラブレッド
15年11月デビューの117期生。父は17年に引退した吉田徳夫さんで、母の吉田幸恵さんも元選手。兄の凌太朗は同期生とまれに見るレーサー一家だ。養成所での勝率は1位、デビュー節の常滑では5走目に水神祭を達成と、G1タイトルホルダーでもある父譲りのセンスを早くから見せつけていた。センター戦の勝ち方としてはまくり差し主体だが、意外に多いのが2コースからのまくり勝ち。意表を突いた握りマイをよく見かける。吉田に限っては2コース=差しと考えない方が良さそう。ただ、大胆なターンで活躍する一方、デビュー後8年未満でフライングは15本あり、F2になってしまったことも過去に3回あった。これらがなければ、もっと出世していたはず。昨年12月の下関で初のG1優出を果たすなど、今期はまずまずのペース。今期は優勝こそないが、優出2着が3回。多摩川では過去4節のうち2回優出と、相性まずまずの水面だ。

吉村正明
4108 (山口)
調整力にも長けている万能レーサー
支部の後輩である長尾章平が、吉村正明を絶賛していたことがある。「エンジンの仕上がりに不満がある時、吉村さんに相談するとすごくいいアドバイスをくれます。『こうしてみたら』と言われたことを試すと本当に良くなる。同じあっせんの時にはとても頼りになります」とベタ褒めだった。実際に吉村自身も結構モーターを出す方で、一般戦で低迷するようなケースは本当にまれだ。もちろんモーター調整に長けているだけではなく、ハンドルワークも的確。5、6コースでの連対率も結構高く、コースを問わず舟券の対象になる。吉村はここまで26期連続でA1級を維持しているが、これも安定したハンドルと調整力があってこそのもの。スタートに関しては、勘さえつかんでしまえば好スタートを連発する。コロナ禍の影響もあって多摩川は19年11月以来の参戦だが、その時は準優勝の活躍。あらゆる面で万能派の吉村正明なら、久々の水面でも問題ないはずだ。

村田修次
3826 (東京)
得意水面で復調のきっかけをつかむ
今節参戦予定の現A1級選手は8人いて、そのうち東京支部はこの村田だけ。当然、遠征勢を迎え撃つ地元の大将格となる。村田にとって多摩川は周年制覇の実績もある純地元水面。通算57Vのうち10回はここ多摩川でのもので、水面に対する思い入れは誰よりも強い。理論の裏付けがあり、東京支部でも屈指のプロペラ巧者。さまざまな状況に対応できる引き出しの多さが武器になる。最も得意とする多摩川では、素性のいいモーターならもちろんのこと、平凡機、低調機でもワンランク上の足に仕上げてくるだろう。調整だけでなく走り方も熟知している。インでの運びはもちろんのこと、センターまでならしっかりした勝ちパターンを確立している。アウトの場合は1着本数こそ減るが、うまく展開を探って2、3着を拾う。今期はやや不調で7月からはA2級へ降級してしまう見込みだが、今節は新期に入っての1節目。得意水面で好結果を出し、うまく今後につなげたい。